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「ある投資家」の見通し通りの株価急落?

「『恐怖指数』と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)が10日、今年2月以来最大の上昇となった」(11日付Bloomberg 「「恐怖指数」VIXが44%上昇-2月の株価急落時以来の大幅な上げ」

ということは、「ある投資家」の読み通りの展開になったということだ。

「ある投資家は権利行使価格20ドルの11月限コール(買う権利)を約7万6000枚購入と同時に、同じ枚数の同26ドルの11月限コールと約9万5000枚の同13ドルの10月限プット(売る権利)を売却した。これを受け、VIXオプション総出来高は20日平均の2倍余りに急増。このトレードの最終的な目的はボラティリティーの急騰で利益を挙げることだ」(9/14付Bloomberg「誰かがボラティリティー急騰に賭け-VIXオプション出来高が急増」

重要なことは「こうしたポジションを正当化する論理が株式市場に存在していたこと」だ。ここ数日の株式市場の動きが何故「予測可能」だったということに思いを向けられるかが投資家としての分かれ目になる。

もし「ある投資家」の読み通りの展開になるとしたら、VIX指数が26までは上昇しない可能性が高いということになるが、果たして…。

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「かかりつけ医」は誰だ?

「(財務省は)『かかりつけ医』以外の医療機関を受診する場合は、患者が窓口で支払う医療費に一定額を上乗せする案を改めて示しました」(9日付 NHK NEWS WEB 「医療費抑制改革案 財務省が審議会に提案」

財務省は老人達が特定の病院だけに通っていると思っているのだろうか。老人が体のあちこちに不調を抱えているのは普通のことだ。

心臓も脚も眼も悪い義母も、内科、神経内科、眼科、耳鼻科、循環器内科、整形外科と、こちらが覚えきれないほどいくつもの病院に通い「薬が主食」と思うくらい薬を処方されている。義母のような老人も「かかりつけ医」をどこか一つ選択しなくてはならないのだろうか。整形外科を「かかりつけ医」に選んだら、内科や眼科に掛かる際に上乗せ料金を支払わなければならないのだろうか。それは、医者に診てもらうところを一つ選べというに等しい。

「患者の健康状態を把握している『かかりつけ医』を受診すれば余分な検査代や薬代が減り、医療費の削減にもつながることから、かかりつけ医の受診を増やす狙いがあります」

こうした決めつけも如何なものだろうか。「かかりつけ医」の中にはほぼ毎月検査をするところもあるのが現実。財務省には霞が関の机で案を考えるのではなく、実際に病院に通うなどもっと現実を調べ、現実を踏まえた提案をして欲しい。

株式の値動きが安定すると買いを増やすファンド勢の買い?

「9月からの日本株高の火付け役となったのは世界の相場のトレンドに追随するCTA(商品投資顧問)や数量分析のクオンツ・ファンドなど、株式の値動きが安定すると買いを増やすファンド勢だったとされる」(8日付日経電子版 「日本株『買いは腹八分』 推奨取引が示す慎重ムード」

Hedge Fund Index ベースでみると、CTAの2018年のパフォーマンスは9月末時点で▲1.45%である。

S&P500が+9.0%であるなかで「株式の値動きが安定すると買いを増やすファンド」は何故S&P500を7.55%もアンダーパフォームしているのだろうか。

因みに2017年はS&P500が19.4%上昇するなかで、CTAのパフォーマンスは+2.19%と、S&P500を17.2%アンダーパフォームしている。

この記事はこうした現実を確認したうえで書かれているのだろうか。

「CTA」という見慣れない印籠に畏敬の念を抱いてはいけない。CTAの現実を確認したうえで、「負け組」に付くかを判断しても遅くはない。

ドル調達コスト上昇 ~ 「理屈」と「恐怖」が戦わば…

「世界で米ドルを調達しにくい状況が広がっている。米国の利上げと新興国不安でドルの需要が高まり、日本では銀行が円でドルを調達する金利が上昇。9月には年率換算で3%台前半とリーマン・ショック以来、10年ぶりの高さとなった。アジアではドル建て債務の借り換えが困難になるリスクが高まっており、世界経済に影響が広がる可能性が出ている」(8日付日経電子版 「ドル不足で調達金利が上昇 邦銀、10年ぶり高水準に」)

新興国中心としたカントリーリスクの上昇によって「金利差」を求める日本の投資家がドル調達競争に後れを取ることは、これまでセミナーや有料メルマガ等で繰り返し指摘してきたこと。

「金利差」を求めるドル調達には「コスト」の上限がある。なぜなら収益の源泉であるドル金利は一定だからだ。3%弱の金利差を得るために3%のコストを払う投資家はいない。

それに対してカントリーリスクを回避しようとするドル買いのコストには上限はない。なぜなら「カントリーリスクによって被る損失」は計り知れないからだ。50%損するかもしれないリスクに直面していると思っている投資家にとって、10%程度のコストは大したことがない。

金利差という理屈に基づいた利益を求める投資家の欲望は、損失を被るかもしれない投資家の恐怖感に適わない。それは後者の方が時間的余裕がないからだ。恐怖に基づいたドル買いを前に、理屈に基づいたドル買いは無力である。

日本の専門家や市場関係者の大好物である「金利差拡大からドル高・円安」という見通しが通用するのは、金融環境が落ち着いていて理屈が罷り通る時だけである。

マーフィーの法則~ホーングレンの考察
経済専門家にとっては、現実世界は特殊ケースである

近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
ブログをご覧いただきありがとうございます。
ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

近藤駿介 実践!マーケット・エコノミー道場

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著書

1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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