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覚悟が足らない政権 ~ なら何故緊急事態宣言を出したのか

「西村康稔経済再生担当相が対象地域となった7都府県知事とのテレビ会議で、休業要請を2週間程度見送るよう打診した」(8日付共同通信 「休業要請2週間程度の見送りを打診」

ならば、緊急事態宣言を2週間後に発令すればよかっただけのこと。That's all !

政府の言動の問題点は「覚悟」が感じられないことだ。そこが総理の言葉が国民の心に響かない、政府が信頼を得られない大きな原因だ。
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「感染拡大防止」か「経済」か ~ 「二兎追うものは一兎も得ず」に陥ることなかれ

「宣言直後から幅広い事業者に休業を求めようとする東京都と、まずは外出自粛で効果を見極めたい国の間で溝があるからだ」(8日付日経電子版 「休業要請めぐり溝、政府と東京都 緊急事態宣言で」

リスクコントロールという観点から言えば、ウイルス対策に関しては最初は広く厳しめにし、効果が表れてきたら徐々に狭く緩めにしていくのが正論。

緩めに始めて様子を見るやり方は、数週間後に爆発的感染が起きた際に打つ手がなくなり社会にパニックを引き起こすリスクが高いことを考えれば避けなければならない。

「二兎追うものは一兎も得ず」

政府の考え方を聞いているとこうした諺を思い出す。重要なポイントは、新型コロナウイルス感染拡大を止めるには経済活動の自粛以外に選択肢がない一方、経済活動自粛に伴う景気悪化の防止策は複数存在するという点だ。今今どちらを優先するかは常識で判断するべきだろう。

緊急事態宣言に伴う活動自粛は2週間なら耐えられる。しかし、2週間後に事態が悪化し、さらに1カ月延長する事態になったら、日本は経済的にも社会的にも持たないだろう。

取るべきリスクはどちらなのか、政府にはよく考えて貰いたい。そして「二兎追うものは一兎も得ず」という事態だけは避けて頂きたい。

詳細は本日「現代ビジネス」で公開された拙コラム「過去最大108兆円 “コロナ経済対策” の評判が悪い「これだけの理由」 ~ 補償ナシで企業・国民は生き残れない…」をお読みください。

「金融リスク」回避のボトルネックはいつも「政府」

「コロニー・キャピタルの創業者で、同社の会長兼最高経営責任者(CEO)を務める資産家のトーマス・バラック氏は、資産担保証券(ABS)市場の支援に政府が介入するよう強く求めてきたが、楽観的になれない」(7日付Bloomberg 「CMBSやCLO 「汚らわしい言葉」、救済を楽観できず-バラック氏」

多くの人の目に見える「株価」対策には積極的な政府も、目に見えない金融市場に内在する「金融リスク」対策には消極的だ。理解できないことが大きな要因だが、株価下落に対する施策は票に繋がるが、誰の目にも見えない「金融リスク」を顕在化させないための施策は票に繋がらないことも積極的な対策を打たない理由の一つ。

1ヶ月ほど前からコラムや出演した番組で「CLO」のリスクを金融システムから切り離すべきだと主張してきたが、米国の大物投資家が同じ意見を表明していることは心強い。

とはいえ、彼のような大物投資家が政策当局に働きかけても実現できないということは、実現の可能性は低いということでもある。

FRBは分かっていると思うが、政権の理解と協力なしには実現できない。「金融リスク」を回避するうえでのボトルネックはいつも「政府」だ。金融リテラシーの低い日本ではなおさらだ。

コロナの陰から忍び寄る 「目に見えない危機」 ~ CLO格下げ急増

「個々のローンの格下げによってCLO投資家への支払いが滞る可能性は低いものの、大量のローンが同時期に格下げされればそうなる可能性はある。新型コロナウイルス感染拡大の中でS&Pは2月後半以降に、CLOの平均的ポートフォリオに含まれるレバレッジドローン少なくとも450億ドル相当を格下げするか、ネガティブウオッチに指定している」(2日付Bloomberg「CLO市場に痛み、レバレッジドローンの格下げ急増」

こちらも「瀬戸際」。時間との戦いになっている。

問題はこの戦いは新型コロナウイルスとの戦い以上に目に見えないことだ。特に政治家の目に見えないところが問題。

「危機からの脱出を指揮した人間はヒーローになるが、危機を未然に防いだ人間はヒーローにはならない」といわれるように、経済危機を大規模な経済対策で乗り切れば票になるが、CLO危機を未然に防ぎ金融システムを守っても票にはならない。

日米、特に日本にとって今必要なのはヒーローになることのない影武者「金融システム防衛隊」だ。

何しろ「金融庁は昨年末以降の米レバレッジドローン市場の過熱を背景に、国内金融機関のCLO投資への監視を強化。特に残高の大きかった農林中央金庫、ゆうちょ銀行、MUFGの資産管理状況を注視している」(2019年9月9日Bloomberg)状況にあるのだから。

1住所当たり2枚の布マスク?誰がための政策か

「全国すべての世帯を対象に日本郵政のシステムを活用し、1つの住所当たり2枚ずつ、布マスクを配布する方針」(1日付NHK NEWS WEB 「1住所当たり2枚の布マスクを配布の方針 安倍首相」

まさかエイプリルフールではないとは思うが…。

マスクが全く手に入らない状況なので、ありがたいといえばありがたいが、我が家のように4人家族でも2枚なのだろうか。もしそうだとしたら感染対策としての費用対効果はイマイチだ。

気になるのは「日本郵政のシステムを活用し」という部分。
かんぽ生命保険の不適切販売の問題で業績が悪化した日本郵政Gが郵便局員1万人の人員削減を計画していることを考えると、新型コロナウイルスの感染対策といよりも、日本郵政G対策に重きが置かれた対策のように見えてしまう。

近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
ブログをご覧いただきありがとうございます。
ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

著書

202X 金融資産消滅

著書

1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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