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GPIFは「想定できなかった」で許されるのか

「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の水野弘道理事兼最高投資責任者(CIO)は20日、グローバル市場が非常にシンクロナイズ(同期化)された状況の下で、運用担当者はあらゆる資産クラスで損失を出す危険があると語った」(21日付Bloomberg 「GPIF水野氏、全資産クラスで損失の危険-市場のシンクロに警鐘」

現在日本で最も資産運用に関する高い知見が求められるGPIFのCIOが「市場のシンクロナイズ化が進んでいる」ことに今頃になって警鐘を鳴らしている場合だろうか。

「株式で損失を被る際には債券で利益が得られるというのが、ポートフォリオ分散の一般通念だが、GPIFがあらゆる資産クラスで損失を出し、為替差損も被る状況は、これまで起きたことがないと説明した」

「これまで起きたことがなかったので想定できなかった」という弁解は、一般投資家には許されても、GPIFのCIOには許されるものではない。

少なくとも小生は2014年10月にGPIFが基本ポートフォリオを変更したときから、基本ポートフォリオ変更の根本的な問題は「分散投資効果が発揮されない経済状況になっていることに全く気付いていないことだ」というを、このブログでも講座でも繰り返し指摘してきた。

要するに、こうした事態は資産運用に対する高い知見を持っている専門家であれば気付いて当然だったのだ。

しかも、こうした日本国民にとって極めて重要な問題を、日本から遠く離れたあ米カリフォルニア州サクラメントでの米最大の公的年金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の理事会で発表するというのは如何なものか。

カルパースに報告するより前に、国内で発表するべきではないだろうか。「公的年金2000万円不足問題」が大きな政治的問題となった直後ということで「忖度」」したのだろうか。

重要なことは、こうした運用の間違いは、「コスト(損失)」を負わずして修正することは出来ないことだ。

「代案」はある。しかし、「誤った判断」」をなかったことにする「代案」は存在しない。

こうしたことを国民はもう少し認識した方がいい。資産運用や経済政策は「最初の一歩」が最も重要で慎重に検討する必要があるのだから。

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「日本化」を恐れる米国が始める「逆トリクルダウン」

「米主要企業の経営者団体、ビジネス・ラウンドテーブルは19日、『株主第一主義』を見直し、従業員や地域社会などの利益を尊重した事業運営に取り組むと宣言した」(20日付日経電子版 「米経済界「株主第一主義」見直し 従業員配慮を宣言」

個人的に気になっている記事。「ビジネス・ラウンドテーブル」は日本の経団連のような存在。

具体的にどのような動きが出てくるのかは未知数だが、この宣言が実行に移されれば、ミクロ的には自社株買の減少とコスト上昇による企業収益の減少を通して株価に下押し圧力がかかることが想像される。

マクロ的には、利益が従業員他に多く分配されることによって個人消費に上方圧力が生じることで景気にも上方圧力が生じることが期待される一方、経営者や株主への分配の減少による景気下押し圧力も生じると思われる。

税金以外の方法で富裕層から一般国民に利益が移転されることが、社会やマクロ経済にプラスに働くのかを確認する壮大な実験となる。

期待されるのは、企業が然るべき社会的コストを負う方向に動けば、環境などに対する動きは加速するかもしれないところ。

アベノミクスで一時注目された「トリクルダウン理論」が、日本で現実的な「理論」ではなく非現実的な「仮説」に過ぎなかったことが明らかになるなかで、「日本化」を恐れる米国から「逆トリクルダウン」に取り組む動きが出てきたというのはとても興味深いところだ。

山の神の仕業?

小生が東京に戻ったその日の夜噴火し、小生が軽井沢に戻ってからは噴火活動はおさまり、今日警戒レベルが「2」まで引き下げられた。

女である山の神が小生が軽井沢を離れることを寂しがったのだろうか。

新入社員の時最初に配属されたのは、会社にとって看板工事だったシールドトンネル現場だった。そんなこともあり、ある日本社から広報課長が現場にやってきた。それ自体はよくある話だが、問題だったのは広報課長が女性だったこと。

トンネル現場では「山の神は女性だから女性がトンネルに入ると嫉妬して泣く(水が出る)」という迷信が信じられていた。そんなこともあり、協力業者の作業長は課長がトンネル内に入ることには反対だった。

しかし、本社の広報課長に女性だからという理由でトンネル現場に立ち入ることを断るというのも、現場の所長としてはし難いことだった。

結局「もう嫉妬されることもなかろう」という今となっては完全にアウトといえる理由で課長のトンネル内の立ち入りを許可することになった(課長も表面的には笑って全く気にしていなかったからハラスメントに該当しないかもしれないが)。

課長がご機嫌で本社に戻って行ったその日の夕方、昼勤と夜勤の交代休憩時間、小生は地下15mほどの掘削を終えた立坑の底で作業状況の確認をしていた。

その時、地面から水が湧き出してきた。

大した水量には見えなかったが、立坑は1,2時間で水没。掘削用のミニユンボも水に浸かってしまった。結局掘削を終えた立坑を一旦埋め戻し、地盤改良工事をしてから再度掘削する羽目に。

山の神の力を侮ってはいけない。

日銀とGPIFが「逆張りの投資家」???

「日銀、GPIFはいずれも相場の下げ局面で買いを入れる 『逆張り』 の投資家だ」(19日付日経電子版 「なぜ日本株はかくも動かなくなったのか」

大晦日の番組ではないが、笑ってはいけないと思いつつ吹き出してしまった。

世の中ではこれを株価下支え、介入と呼ぶ。一昔前はPKO(Price Keeping Operation)と呼んでいた。

利益を求め、損失を恐れる投資家達が自由意思で参加するからこそ市場は活性化し、市場価格は客観性を持つのだ。

利益を度外視した政策当局が、宗教的な目的で市場を都合よく支配しようとして闊歩している市場に投資家が魅力を感じないのは当然のこと、考えるまでもないことである。

「晴筆雨筆」の籠城夏休み

帰省渋滞がピークを過ぎた昨日、猛暑の東京を脱出して軽井沢へ。

朝の天気予報では7時50分現在長野県内では1ミリ以上の雨は観測されていないと報じられていたが、林の中に建つ我が家周辺は昨夜から雨&薄霧。今朝は気温20度、湿度100%。夜はタオルケット一枚では少し寒かい位だった。

「晴耕雨読」と洒落混みたいところだが、今回は「晴筆雨筆」。夏休み期間中に集中して出版が決まった(11月出版予定)3冊目の新著(電子書籍を含めると4冊目)の原稿を仕上げるつもりなので、来週半ばまでは林の中で引きこもり生活予定。それ故今回も「ぼっち軽井沢」。

今回のお供は、セブンプレミアムと「パソコンドック24 春日井店」の知り合いが ”復活+最強化” してくれたダイナブック。盆休み中の混雑した軽井沢市街に出ることなく籠城して執筆出来るように。その間にダイエットもできて「目測 90キロ」 と口撃してくる奥様の鼻を明かせることが出来たら一石二鳥。とはいえジンとトニックウォーターは多目にストック済。

残された課題は脳ミソがキチンと働いてくれるかどうか。どうか、最初の文章がスムーズに浮かんで来ますように。

近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
ブログをご覧いただきありがとうございます。
ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

近藤駿介 実践!マーケット・エコノミー道場

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著書

1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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