コラム公開

トランプ大統領のアジア歴訪をテーマに書き下ろしたコラムが、先ほどMONEY VOICEで ” 報道されぬ「日本完敗」トランプとのゴルフ外交に賭けた安倍官邸の大誤算 ” というタイトルで公開されました。

今回は想定以上の「難産」で、原稿提出は締切りギリギリ「アウト!」になった上に、2回も修正させてもらいました。編集部の皆さん、お手数おかけして申し訳ありませんでした。

コラムの執筆、セミナー、取材、メディア出演等のご依頼は随時受け付けておりますので、ご要望があれば是非「メールフォーム」からご連絡ください。
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「幸楽苑不採算店舗閉鎖」が示す「いざなぎ景気」との違い

「ラーメンチェーン大手の幸楽苑ホールディングス(HD)は10日、全店の1割弱にあたる52店を閉鎖すると発表した。同日発表した2017年4~9月期連結決算の最終損益が同期間として初の赤字となり、不採算店の大量閉鎖で体質改善を急ぐ」(10日付日経電子版 「幸楽苑HDが不採算の52店閉鎖 業績悪化で」

我が家の近くにも幸楽苑があり、たまに利用することがあった。しかし、今年の2月に「野菜ラーメン幸楽苑」に改装され、メニューが味噌ラーメン系だけになってしまった。

血圧高めながら塩ラーメンが好きで「塩野菜ラーメン」を頼んでいた人間にとって、メニューが味噌系ラーメンだけになった時点で魅力は駄々下がり。

味噌系ラーメンに統一したのはコスト削減のためだなと感じつつ、仕方なく味噌野菜ラーメンを注文したところ、味は案の定。味噌で味を隠すといった代物だった。

その時点で「野菜ラーメン幸楽苑」には二度と行かないことが決定。この店は長くはもたないだろうなと感じていた。それゆえ、今回の決定は想定の範囲内。

最近は「野菜ラーメン幸楽苑」だけでなく、毎月ランチをしに行く(やや)高級和食チェーンでも、ランチの内容が劣化してきている。刺身やてんぷらの品数が減り、五穀米がお替りからでないと選べないなど内容の劣化が目立ってきている。

ワンコインランチなら致し方ないが、2000円のランチだけに奥様の不満が溜まってきており、何時「最近ランチの内容が貧弱になりましたね」という言葉が飛び出してもおかしくない状況になっている。

2000円というランチ価格を上げられないという事情があるのだと思うが、価格を維持して中身を落としていくというのは外食産業にとっては自殺行為でもある。特に安さではなく、ある程度の価格でコストパフォーマンスを売りにしている店には。

価格を維持するために食事の中身を劣化させていかなければならない経済状況を目の当たりにしている多くの国民が、いざなぎ超えの好景気が続いているという政府の発表に納得できないでいるのも当然の話。

果たして、いざなぎ景気時代にそうしたことがあったのだろうか。

いざなぎ景気時代小学生から中学生であった小生には定かな記憶は残っていないが、その時代は電話が各家庭に引かれ、自家用車が登場し、クーラーやカラーテレビが普及するなど、「目に見える形」で個人の生活がダイナミックに変わっていっていることは強烈な体験として残っている。

それに対して足元の景気回復は、価格を維持し利益を残すために中身が劣化していくという「目に見えない形」の変化で支えられているという違いがあることは確かである。

化けの皮が剝がされ始めた異次元の金融緩和

「デフレ脱却が達成できない根本的な原因としては『理論を日銀の執行部が理解していない』ことを挙げ、『現状を総括してきちんと責任を取る必要がある』と批判」(9日付Bloomberg 「日銀執行部は退任を、体制転換なくデフレ脱却ない-本田スイス大使」

安倍政権に近いところから、ようやくまともな意見が出てきた。付け加えるとすれば、「理論を日銀の執行部が理解していない」ということに加えて、岩田副総裁が掲げてきた理論が机上の空論に過ぎない誤った理論だったという面も大きい。

「13年1月の政府と日銀の共同声明の全面改定も主張」

異次元の金融緩和の諸悪の根源はこの「共同声明」。ここに立ち返って議論することは必要不可欠だ。

総選挙で自民党が圧勝したことで異次元の金融緩和継続、黒田総裁続投という「根拠なき熱狂」が沸き起こったが、

「日銀が9日公表した10月30~31日開催分の金融政策決定会合の「主な意見」で、株価指数連動型上場投資信託(ETF)などのリスク資産の購入について政策委員から副作用を懸念する声が出ていたことが明らかになった」(9日付日経電子版 「日銀内でもETF 買いの副作用懸念 10月会合主な意見」

という報道も出て来ており、異次元の金融緩和は曲がり角に来ていることは間違いない。

事実上「2%の物価安定目標」の無期限延期に追い込まれ効果のないことが明らかになった異次元の金融緩和政策を検証して見直すのは Plan-Do-Check サイクルからみても至極当たり前の話。異次元の金融緩和の出口は、ポスト黒田総裁のもとで議論されることになりそうだ。

「大規模緩和継続」を唱え続ける黒田日銀総裁の中央銀行総裁としての資質

「実体経済の実勢を踏まえた上で、現実を把握する能力と理論的に分析する能力の双方が必要」(31日付日経電子版「黒田総裁、景気 『緩やかな拡大続く』 大規模緩和は継続」

「他国に厳しく、自国に甘い」という性格なのか、それとも笑えないジョークなのか…。

どちらにしろ、中央銀行総裁の資質について黒田日銀総裁の口からこうした発言が出るとは…、驚きを禁じ得ない。

「現実を把握する能力と理論的に分析する能力」のどちらか一つでも備わっているならば、4年半続けても「2%の物価安定目標」を実現どころか近付くことも出来ない「異次元の金融緩和」の出口論を根拠も示さずに封印し、盲目的に継続することなどしないはずだ。

政策効果とリスクの検証を行い、別の手段がないか、このまま続けることのリスクは何かなど様々なことを天秤にかけて考えるはずだ。

「(物価上昇率が)安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」と何かの一つ覚えのように強調し続けるのは、自ら「中央銀行総裁の資質」を備えていないことを認めるようなもの。

「異次元の金融緩和」の盲目的な継続は、中央銀行が政府からの独立性を失っていることの証左であると同時に、安倍長期政権の負の遺産である、

明日再発足するであろう「仕事人内閣」のなかには、「異次元の金融緩和」の盲目的な継続に疑問を呈している閣僚も含まれている。「仕事人内閣」には「異次元の金融緩和」のリスクと盲目的な継続の是非ついて積極的に議論して頂き、日本経済の将来のためにも来年4月に迫った黒田日銀総裁の継続問題を真剣かつ客観的に考えてもらいたいものだ。

重要なことは「異次元の金融緩和」の盲目的な継続は、国民が忌み嫌う「将来世代にツケを回す政策」だということである。

新たなしがらみを生みかねない教育無償化

「安倍晋三首相は27日、年内にまとめる教育無償化・負担軽減と待機児童対策など2兆円規模の政策パッケージの財源について「産業界においても3000億円程度の拠出をお願いしたい」と求めた。経済界が応じれば、消費税収と合わせて2兆円の財源のめどが立つ。首相自ら具体的な負担を要請する異例の対応で財源の確保を急ぐ」(27日付日経電子版「教育無償化・負担減 『企業は3000億円拠出を』 首相が要請」

資金の使用目的が正しいものだとしても、こうした財界との貸し借り、新しいしがらみを作るような資金の集め方が正しい政策といえるなのだろうか。

目的が正しいのであれば、堂々と法律にのっとって税金の形で財源を作るべきではないか。

そうでなければ、財界に恩恵をもたらしてくれる政権の要求は受け入れるが、意にそぐわない政権の要求には応じないという裁量を財界に与えることになる。それでいいのだろうか。

近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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