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G20「八方美人的合意」

注目されたG8、G20は、各国の思惑が錯綜する中、微妙な合意にこぎつけ閉幕した。
G20では「主要数カ国の財政調整が同時期に重なった場合、景気回復に悪影響を及ぼすリスクがある」と指摘し米国の主張に配慮を見せた上で、「先進国は2013年までに財政赤字を少なくとも半減させ、16年までに公的債務の国内総生産(GDP)比率を安定させることを目指す」ことを表明、欧州の主張を取り入れ、さらには「ただ、財政赤字削減と景気回復を持続させる取り組みは各国で異なり、各国の個別の情勢に応じて調整される」という但し書きを付け足して合意した。また、日本については目標達成を強制しない「例外扱い」とし、財政の大幅な悪化を踏まえた日本に異例の寛大さを示した。

ユーロ各国は財政規律に関する合意を最優先したが、財政赤字の影響度は、その規模だけではなく、国内でどれだけ調達出来るかも大きな要素である。何時までも「規模」ばかりに焦点を当てるのではなく、「外国依存度」に制限を設けることも検討すべきではないか。そうすれば日本を「例外扱い」するということもなかったはずだ。

今回のG20の「八方美人的合意」は、市場の反乱によるユーロ体制崩壊危機に直面している欧州各国が絶対に「決裂」を避けなくてはならないというお家の事情を抱えていたことによるもの。政治と金融政策が基本的に一体化している日本や米国と、政治と金融政策が分離しているユーロ各国とは同じ財政問題でも問題の深刻さが異なっている。「決裂」を避け、具体的な政策合意を伴わない理念として「八方美人的合意」を優先したG20は、金融市場にとっては「決裂を避けた」という以上でも以下でもないものとなった。

今回のG20で存在感を示したのはやはり中国。G20に向けて「元相場の弾力化」を打ち出し元相場が議論の俎上に載ることを回避、さらに「G8には興味がない」として国際社会における世界第2位の経済大国としての責任を負う気のないことを表明。都合良く「発展途上国」と「大国」を使い分ける中国に完全に振り回されたG20でもあった。


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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
ブログをご覧いただきありがとうございます。
ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

近藤駿介 実践!マーケット・エコノミー道場

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1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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