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「短期間で首相を替える不幸」と「政策が評価されない首相が長期間政権を担う不幸」

民主党の代表選挙の雲行きが怪しくなって来た。つい先日まで、「反小沢」と「親小沢」の全面対決を迫る意味に使われて来た「挙党一致」という言葉が、昨日辺りから、代表選挙回避を模索する動きを意味するものへと変わって来てしまった。今日も「菅支持」から「小沢支持」へと宗旨替えをしたはずの鳩山前首相が、菅首相と小沢元幹事長と相次いで会談し、党内分裂を生みかねない代表選挙を避ける為に精力的に動いたことが報じられている。

それにしても民主党内の動きの目まぐるしさは、目を覆うばかりだ。ここに来ての代表選挙回避の動きは、民主党が公の場で議論をすることを避けなくてはならない理由が出て来たことを感じさせるもの。小沢元幹事長が立候補すれば、嫌がうえでも「政治とカネ」問題が大きな争点となる。だが、ここに来て「反小沢」の急先鋒である仙石官房長官にも、政治資金を不明朗な形で長男の経営する会社に流した疑惑が持ち上がって来ており、「政治とカネ」問題が争点になることは、「反小沢」「親小沢」両陣営にとって得策ではなくなって来た。
こうした状況の変化が、民主党を「全面対決」から「挙党一致」によるトロイカ体制回帰へと方向転換させた大きな原動力になっていると疑われても致し方ない。

挙党一致」という都合のいい言葉と共に代表選挙が回避された場合、「政策論争」は全く行われないことになる。代表選挙が実施されたとしても、大半の時間は「政治とカネ」問題という生産性の乏しい議論に費やされることは想像に難くないが、「親小沢」サイドは、こうした議論を覆す為にも菅首相の弱点である「政策論争」を挑むはずであり、代表選挙が行われた場合は少なからず「政策論争」が為されるはずである。

民主党が今後も政権を担いたいのであれば、堂々と代表選挙を実施し、「政治とカネ」問題と共に「政策論争」を行うべきである。党内事情という「内輪の論理」で代表選挙回避するという無責任な行動をとるのではなく、「政策論争なき首班指名」が本当に国民の為なのか、という「国家目線」で行動をとって貰いたいと願わずにはいられない。

確かに世論調査では菅首相支持が圧倒的である。しかし、日経新聞の世論調査で、「菅内閣の仕事ぶりを評価しない」が49%と「評価する」の31%を大きく上回っているだけでなく、「政府の経済対策や円高への対応を評価しない」が74%と圧倒的多数を占めていることからも明らかなように、菅首相は政策面で支持されている訳ではなく、感情面で支持されているだけであることを忘れてはならない。「短期間で首相を替える事は望ましくない」ことも事実だが、「政策や仕事ぶりを評価されない首相が長期間政権を担う」という不幸を国民に押し付けるのはもっと罪深いものである。

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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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