覚悟の足りない経済音痴内閣が演出する「匍匐円高」

「匍匐円高」。為替市場では今日もジワリと円高が進行、何時の間にか今月15日に実施された「孤独介入」前の水準が視野に入って来てしまった。「孤独介入」実施直後には、82円台まで買い進まれていた円が85円台まで円安に振れたことで、専門家と称される人達の間でも「介入は成功した」という見方が強かったが、その効果は2週間しかもたなかった。効果がたった2週間しかもたない介入を、為替市場が一時的に円安に振れた現象を以て「成功」と解説していた専門家達の分析力には、敬意を表さずにはいられない。
市場の根底にあるファンダメンタルズを変えない限り、市場介入によって市場の流れを変える事は出来ないと言うのは、歴史が既に証明していることだ。介入は、金融市場とファンダメンタルズの時差を埋める手段でしかない。介入によってファンダメンタルズを変えられるが如きの考え方は、歴史から何も学んでいない「経済音痴」が犯す初歩的な錯覚でしかない。

専門家達が「成功した」と評した「孤独介入」によって、事態はより深刻さを増して来ている。為替市場に中途半端な「介入警戒感」が蔓延したことによって、「水準としての円高」が長期間続くという最悪の事態を招いてしまった。今日発表された日銀短観をみても、業況判断DIが+8と6期連続の改善を示したが、先行きに関しては円高懸念も加わり-1と7期ぶりの悪化となった。特に、円高だけでなくエコカー補助金終了の影響も加わる自動車業界のDIは、足元の+32から-6へと、調査開始以来最大の落ち込みを見せている。

「孤独介入」という禁じ手に踏み切った以上、非難を受けても腰を据えて徹底的に「孤独介入」を続けるという「断固たる措置」を取る以外に選択肢はなかった。にも拘らず、「経済音痴内閣」はたった一回の「孤独介入」の効果に浮かれてしまい、またもマーケットを見誤ってしまった。既にマーケット内の潜在的な円安圧力は落ちて来ており、2番煎じの「孤独介入」の効果には多くの期待は出来ない状況になっている。覚悟の足りない「経済音痴内閣」がマーケットを見誤ってしまったことで、日本経済は多額のコストを払わざるを得ない状況に追い込まれてしまった。

一定の期間「水準としての円高」が続くか、ここから「急激な円高」に触れるか…。どちらにしても「経済音痴内閣」に率いられている日本が、もう暫く円高に苦しめられることだけは間違いなさそうだ。

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近藤駿介

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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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