2016/08/31
あっぱれ!~EU、アップルに1.4兆円追徴
「欧州連合(EU)の欧州委員会は30日、アイルランド政府が最大で130億ユーロ(約1兆4800億円)の違法な税優遇を米アップルに与えたとして、過去の優遇分や利息を追徴課税で取り戻すよう同国に指示した」(31日付日本経済新聞)あっぱれ!
Apple社が発明したのは i-phone や i-pad 等だけではない。ダブルアイリッシュ・ダッチ・サンドウィッチ(Double Irish With a Dutch Sandwich) という節税スキームの開発者でもある。
EUがオランダ(Dutch)やルクセンブルクに続いてアイルランド(Irish)にも追徴課税を求めたということは、タックスヘイブン対策が本格化して来ていることを感じさせるもの。
欧州や日本が直面している財政問題も、国家が手を付けることの出来ない収益が膨大になり過ぎたことも要因の一つ。
これまで新しいカルチャーを提供してきてくれた Apple社が、行き過ぎた節税対策を止め、率先して「国に納めるべきものは国に納めろ」という風潮を作り上げてくれることに期待したい。
また、「牛丼戦争」のような、過度な世界的な法人税減税競争の再考の機会になれば喜ばしい限り。アベノミクス以外にも道はあるということを示してもらいたい。