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日銀出口戦略に「時期尚早」はない

「日銀の黒田東彦総裁は30日午後の衆院予算委員会で、日銀の金融緩和政策の出口戦略について『かえって市場に混乱させるという意味で、時期尚早ではないか』との認識を示した」(30日付日経電子版)

出口戦略を語るだけで市場を混乱させるということは、出口がないのと同じこと。

「時期尚早」というが、「あと1年強で、マネタリーベースの対名目GDP比率は 100%(約 500 兆円)を超える見込みである(現在、日本は約 80%、米国・ユーロエリアは約 20%)」(9/21日銀)状況で「時期尚早」というなら、いつになったらそうでなくなるのか明らかにするのが、中央銀行総裁としての責任だ。

この方は、マネタリーベースが名目GDP比200%にまで拡大すれば市場に混乱を与えなくなるとでも考えているのだろうか。そうだとしたら「異次元の総裁」。

端的に言えば、「間違った政策は、損失を出さずに撤回、やり直すことはできない」ということ。そして、その時の損失を負担するのは国民だ、ということ。

日銀総裁としての資質に欠ける人物を「出口」までお送りするのに「時期尚早」はない。あるのは「Too late」 だ。

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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

著書

202X 金融資産消滅

著書

1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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