2018/08/30
何故 AI が日本株に手を焼くのか
「現在、国内で公募で販売しているAI投信はおおよそ10本ある。グローバル株式型のファンドと日本株特化型のファンドがそれぞれ約5本ずつだ。これらのファンドのパフォーマンスを見ると、ある一つの事実に気づく。日本株を運用対象とするAIファンドだけが全般に苦戦しているのだ」(30日付日経電子版 「AIも手を焼く日本株 経験則通じず成績低迷」)やっぱり。投資にAIは馴染まないことは、2年前に東洋経済オンラインに寄稿した2年前のコラム「ロボットアドバイザーでおカネは増えるのか~『フィンテック』という言葉がもたらす錯覚」でも指摘してきたこと。AIは対人では人より強くなれることは証明済みだが、対人でない分野で人よりも優秀になれるかは未知数だ。
興味深いのは日本だけが成績が悪いこと。それは、日銀や公的年金という本来の投資家でない主体が、本来の投資家の目的とは異なる目的をもって参入し、市場の価格形成メカニズムを歪めていることを感じさせることでもある。
GPIFが将来の金融市場に及ぼす影響については、YouTubeで公開した、7月26日に「ランチェスター倶楽部」会員向けに収録した「1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実」(河出書房新社)の著者インタビューのなかでも指摘させて頂いているので、是非ご覧ください。
YouTube;「1989年12月29日、日経平均3万8915円」著者インタビュー(ランチェスター倶楽部)