2019/02/13
「自動ブレーキ搭載義務化」 が築く 「非関税障壁」
「国連欧州経済委員会(ECE)は12日、日本や欧州連合(EU)など40カ国・地域が衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の導入を義務づける規則の原案に合意したと発表した」(13日付日経電子版「自動ブレーキ搭載義務化、40カ国が合意 国連発表」)
運転免許に「自動ブレーキ搭載車限定」を設け、一定年齢以上の高齢者が免許更新をする際にそれを義務付けるべきだとずっと思っていた身としては、「自動ブレーキ搭載義務化」の流れは大歓迎。一歩一歩高齢ドライバーに近付いている自分にとっても、肉体的衰えをメカに補ってもらえるのは有難いこと。
気になるのは、「今回の規則制定には日欧のほか韓国やロシアが参加する一方、米国や中国、インドは加わっていない」というところ。
高齢化社会に向かう中で歓迎すべき動きが、トランプ大統領の眼に「非関税障壁」に映らないかが最大の懸念。米中通商交渉の後には日米通商交渉が迫っているし、EUと米国の通商交渉は現在中断中。自動車を中心に対米貿易黒字を抱える日本とドイツが、このタイミングで「自動ブレーキ搭載義務化」に動き出すことが、「America First」を叫ぶトランプ大統領を逆なでしなければいいが。