2020/04/27
「感染爆発 重大局面」から「倒産爆発 重大局面」へ
「新型コロナウイルスの感染拡大で企業倒産が増えている。東京商工リサーチによると、コロナ関連の倒産は27日に累計100件となった」(27日付日経電子版 「「コロナ倒産」100件 宿泊や飲食が4割、需要急減打撃」)10日ほど前の16日に現代ビジネスで「コロナ危機、日本経済は『倒産爆発』の重大局面に突入した」というタイトルのコラムを公開した際には「無用な不安を煽る奴」という批判も受けた。
だが、東京都の新規感染者が39人と3月30日(13人)以来ほぼ1カ月ぶりの低水準となり「感染爆発 重大局面」を脱しつつある可能性が出たその日に、日本経済が「倒産爆発 重大局面」に突入していることが明らかになった。
日本企業の損益分岐点比率が75%程度であるから、売上が70%~90%も失われたら倒産する企業が増えるのも当然のこと。新型コロナウイルス感染拡大を抑制する必要のある局面で売上を伸ばすことは困難であるから、倒産を減らすためには固定費を減らす以外にない。そのためには「家賃」の猶予が非常に重要であることは、3月から指摘してきたこと(参照;「新型コロナ危機、「間違った政策」で日本人は「大打撃」を受ける」)。「倒産爆発 重大局面」を迎えるまでに「家賃」に対して効果的な政策を打ち出せなかったことはとても残念なことだ。
重要なことは、新型コロナウイルス感染者は快復する可能性があるのにたいして、倒産企業は二度と快復することがないことだ。