株高持続のカギは「株主還元」?

「13日の日経平均株価は連日の大幅高となり、15年ぶりに終値で1万9000円台を回復した。市場関係者の先高観は強い一方で、急ピッチの上昇で過熱感が強まり当面は上値が重くなるとの見方も増えている。相場の主役である海外投資家は、株主還元の一段の拡充や法人税率の引き下げなどが株高持続のカギを握るとみている」(14日付日本経済新聞「一段高、株主還元カギ」)

FRBの利上げを意識して神経質な展開を見せる米国株式市場を尻目に、日本の株式市場は独歩高になって来ました。これまで何回かトライして成し遂げられなかった日経平均株価のNYダウ越えもあっさりと果たし、今やNTダウを1,500ポイントも引き離す勢いとなっています。

日本経済新聞は、こうした株高基調が継続するためには「株主還元の一段の拡充」などが必要だという意見を紹介しています。

NY株式市場では、「歴史的に株主還元に積極的な企業の株価は、そうでない企業の株価を大きく上回る上昇率を示すという結果が出ています」(13日テレビ東京 WBS マーケット)ということですから、こうした意見が上がって来るのも当然かもしれません。

しかし、株主還元が株主に有益であるということは、「株主の方が企業経営者よりも資金を高い利回りで運用できる」ということです。これだけ世界的に低金利、低インフレが進む中で、本当に多くの株主が「株主の方が企業経営者よりも資金を高い利回りで運用できる」、その機会を持っていると言えるのでしょうか。

世界中の多くの中央銀行が金融緩和に動いていることで、少しでも高い利回りを求める資金が株式市場に向かわざるを得ない状況になっていることが、株価押上げ要因になっていることは確かだと思います。しかし、そうした状況を維持するためのカギが「株主還元」にあるという意見には違和感を覚えます。

現在の株高が「株主還元」を期待した資金が株式市場に流れ込んでいることでもたらされているのであればともかく、世界中の中央銀行が緩和的金融政策をとることによる副作用としての株価上昇だとしたら、上昇基調が続くための必要条件は、「株主還元」ではなく、「世界中の多くの中央銀行が緩和的政策をとり続けること」であると考えた方が自然のような気がしてなりません。

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コメント

株主優待制度とか・・

平成バブルの頃、株式には、株主優待制度が在りました。
現在も在るでしょうが、自社店舗の割引券とか、無料パス
制度みたいなものです。
現在では、「ふるさと納税制度」でも、かなり高価な商品
が用意されていますが、あまり利回りを意識した制度では
ないです。

これに対して、利回り優先の配当性向の上昇は魅力的ですが、
企業の実力を削ぐ可能性が有ります。現在の金融緩和策が、
利回りマイナスまで意識しているのですから、論外です。
私も賛成します。
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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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