「コウモリ議員」が失わせる「間接民主制」のメリット

民主党代表選挙は、「世論」の後押を受け、「菅首相優勢」の中で第4コーナーを回ったようだ。この厄介な「世論」は、「隠れ小沢支持議員」に小沢支持公言を逡巡させるだけでなく、多数の「コウモリ議員」を生み出している。それは、著名な報道機関の世論調査では「菅首相圧倒的優勢」という結果が出ているのに対して、ネットの世論調査などでは、むしろ「小沢前幹事長優勢」という結果が見られ、世論調査においても「ねじれ現象」が生じて来ているからである。

今回の民主党代表選挙を見ていて悲しく思うことは、「コウモリ議員」が増殖していることである。本来、「民意を反映する」ことと、「民意に媚びる」こととは根本的に違うもののはずである。しかし、小選挙区制の導入などの影響もあるのか、最近は「民意に媚びる」ことを「民意を反映すること」だと勘違いする議員が続出しているのが悲しい現実である。この10年間、「民意に媚びたイメージ選挙」によって、日本がどれだけ国益を失って来たか、国会議員なら十分に理解出来るはずである。地元の「民意に媚びる」のは、地方議員までで沢山である。

日本は国家元首である総理大臣を、国民から負託を受けた国会議員が選ぶという「間接民主(間接選挙)制」を採用している。この「間接民主制」の最大のメリットは「直接民主制」の最大のデメリットである「人気投票化」(≒「イメージ選挙」≒「衆愚政治」)を回避することである。つまり、国会議員の多くが、己の保身の為に地元の有権者の声を反映することを優先した行動をとればとるほど、「間接民主制」のメリットは失われて行くことになる。もし国会議員が、地方議員と同様に「民意に媚びる」行動を取り続けるのであれば、日本が「間接民主制」を採用する意味はない。「コウモリ議員」の増殖は、日本の「間接民主制」のメリットを失わせる非常に危険な現象である。

泣いても笑っても、明後日には日本の次期首相が決定する。もし、「首相を短期間に替えるのは良くない」「反小沢」という政策とは異なった次元で、次期首相が決まるのだとしたら、それは日本の民主主義が疲弊した証左である。日本の経済に直接影響を及ぼす「選挙結果」に目を奪われがちだが、今後の日本の民主制度に大きな一石を投じる事になりかねない「選出理由」にも注意を払わなくてはならない。

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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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