2016/02/21
マイナス金利に対する「常識的に考えられない」発言と「常識的過ぎる」見解
「一般の方々の預金にマイナスが付くことは常識的に考えられない」(20日付Bloomberg「安倍首相:預金マイナス『考えられない』」)ラジオ番組に出演した安倍首相が、マイナス金利について投資・消費が促されて「デフレ脱却に向けて良い影響が出てくる」と語ったうえで、このように述べたと報じられている。
政府が介入するべきではない民間金融機関の預金金利について総理が発言をすることは「常識的に考えられない」こと。
1996年に始まった日本版ビッグバンで金利自由化が推し進められて来た中での総理のこうした発言は、金利の自由化に逆行し、かつての財務省を中心とした横並び主義を髣髴させるもの。
また、中央銀行が「常識的に考えられない」マイナス金利政策に踏み込まざるを得ない状況にあるなかで、その影響に関して「デフレ脱却に向けて良い影響が出てくる」と「常識的過ぎる考え方」しか出来ないところに、「常識的に考えられない」くらい実態経済・金融を理解していないことが滲み出ている。
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