シーラカンスを探せ!~地銀7行で運用会社

「日銀のマイナス金利政策で地銀の経営環境が厳しさを増すなか、安定的な収益確保へ投資をてこ入れする」(18日付日本経済新聞 「地銀7行で運用会社」)

マイナス金利を避けて安定的な収益を確保するということは、ベンチマーク運用花盛りの今日、プラスのリターンを追及するということ。

「メガバンクや外資系金融機関出身のファンドマネージャーなども迎え、地銀には乏しかった専門人材が運用を担う体制にする」(同日本経済新聞)

90年のバブル崩壊以降、販売会社が持ち出した「グローバルスタンダード」という空虚で耳触りのいい言葉を振りかざして、日本はベンチマーク運用に突き進んで行った。「グローバルスタンダード」というくらいだから、外資系の運用もほとんどがベンチマーク運用。

「グローバルスタンダード」を盲目的に受入れた結果、日本では「貯蓄から投資へ」は実現せず、年金制度は破綻に向かっていった。こうした現実が示していることは、「グローバルスタンダード」であるベンチマーク運用では、相場が都合のいい方向に動かない限り「安定的な収益」をあげることは出来ないということだ。

この四半世紀の間ベンチマーク運用に励んで来た日本では、「安定収益」をあげることを目的に運用し、研鑽を重ねて来た専門家は極めて少なく、いたとしてもシーラカンスのような存在といえる。

仮にシーラカンスのようなファンドマネージャーが存在していたとすると、マイナス金利下で彼らの市場価値は極めて高くなる。だとすると、メガバンクや外資系金融機関が手放すはずはないし、本人も保守的な地銀の給与体系へ転じる可能性は低い。

その結果、「メガバンク出身」「外資系金融機関出身」という立派な肩書を持った「運用業界のショーン・K」ばかりを集めるリスクがあることを、地銀7行はどれだけ考えているのだろうか。

「空を飛べる人間を集める」かのような話しをしている時点で、この運用会社の将来はおおよそ想像が付くような気がしてならない。
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近藤駿介

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