ホンマでっか !? ~ マイナス金利で国に儲けが発生?

「満期までの期間が10年以下の国債は需要の高まりで発行金利がマイナスになっており、借金をする側の国にもうけが生じる逆転現象が起きている。国が投資家から受け取る『超過収入』は3月中旬までの累計で少なくとも550億円に上った」(24日付日本経済新聞「国債発行異変」)

550億円の「超過収入」が正しいのか、どのように算出された数字なのかが定かでないので何とも言えない。

忘れてならないことは、この「超過収入」は、国が国債に市場金利よりも高い表面利率を付けることによって得られたものだということ。

換言すれば、これから国は市場金利よりも高い金利を投資家に払い続けることで「超過収入」を吐き出していくことになる。

「日銀は異次元緩和の一環で大量の国債を買い取っており、発行された普通国債のほぼ全てを購入している。このため国債をマイナス金利で入札した投資家でも日銀への転売でもうけが出る」(同日本経済新聞)

日銀が普通国債のほぼ全てを購入しているということは、投資家が国に支払った「超過収入」は、実質的に日銀が支払っているということでもある。

結局国が受取ったという「超過収入」は日銀が支払っているということ。こうしたスキームを通して日銀が損失を被ることで、日銀から政府への納付金は減ることになる。

要するには国は実質的に「超過収入」を得られていないことになる。

実際にこうしたスキームから利益を得ているのは、日銀に購入価格よりも高い価格で国債を売った金融機関ということになる。

しかし、この金融機関も国債を売却することによって得た現金を置く場所に苦慮することになる。マイナス金利によってその利益を搾取されてしまう可能性があるからだ。

結局のところ。日銀のマイナス金利政策では誰も「超過収入」を得られないということ。

仮にマイナス金利のスキームを通して誰かが「超過収入」を得ているとしたら、それを支払っているのは国民だ。

マイナス金利で国債を発行することで国が「超過収入」を得られるならば、国債を発行すればするほど、財政が健全化されることになる。それはあり得ないこと。

マイナス金利政策によって国が「超過収入」を得ているという偏った報道からは、マイナス金利政策を正当化したいという勢力の思惑が見え隠れする。

講座で最初に伝えることだが、新聞は事実を客観的に伝えるものではない、という認識を持って新聞と付き合う必要がある。

マイナス金利の影響等については、28日(月)に開催する「マーケット・エコノミー研究会」で「マイナス金利がもたらす世界」というテーマを取り上げるので、ご興味のある方は是非ご参加頂きたい。
詳細お申込みはこちらから。 https://www.facebook.com/events/1046465052081628/


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近藤駿介

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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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