麻生財務相「口先介入」~「効果に疑問符を付けられた政策」の宿命

「麻生太郎財務相が9日、為替市場で進む円高に『当然介入の用意がある』と語り、直接的な表現で円売り介入をちらつかせた」(9日付日経電子版 「麻生財務相『為替介入の用意ある』 円高受け」)

「介入しない」と発言した場合の影響を考えたら、こうした「口先介入」は当然のこと。

理論的には「自国通貨売り介入」には限界はないので、「単独介入」であったとしても、ジョージ・ソロスの仕掛けたポンド売りに敗北したイングランド銀行のようになることはない。

しかし、実際には伊勢志摩サミットを目前に控えた議長国日本が、国際社会の結束を乱すような「単独介入」に踏み切るのは容易なことではない。

このことは市場が認識しており、介入によって市場の流れを変えるためには「協調介入」という世界からのお墨付きが必要不可欠だ。

しかし、「協調介入」は、日本が「単独介入」に踏み切るよりもハードルが高いということも市場のコンセンサスになっている。

麻生財務相の発言に敬意を表して為替は108円台半ばまで円安に振れたが、これは先月のG20後に「市場は秩序的だ」と、麻生財務相と正反対の見解を示した米国の反応を確認する必要があるからだ。

もし米国側から麻生財務相を支持するコメントが出て来なければ、円安は短期的なもので終わる可能性が高い。

日本の「単独介入」や「マイナス金利」という効果に疑問符を付けられている政策は、「やるぞ」「やり続けるぞ」と言い続けない限りその効果を発揮することは出来ない。

一方、効果に疑問符を付けられた政策は、所定の期間内に成果を見せないと、その効果を発揮することは出来なくなる。

これは「効果に疑問符を付けられた政策」の宿命だ。

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近藤駿介

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