「過度な変動や無秩序な動き」を伴わない「匍匐円高」

殆ど何も動かなかった。東京為替市場は81円73銭~82円丁度と、1日の値動きは僅か27銭。「防衛ライン」を少し上回った水準で不気味な静けさを見せた。相変わらず続く「匍匐円高」。「有言実行内閣」が自ら示した「防衛ライン」をどう受け止めているのか、先月日銀が実施した介入に対するG7の評価はどうだったのか、G7で日本が表明した「一定の水準を目指す介入でない」という発言の真意は…。為替市場は「過度な変動や無秩序な動き」が見られない「水準のみの円高」に対する政策当局の出方を慎重に推し量ろうとしているようだ。

為替市場が「過度な変動や無秩序な動き」を見せていないことに安心しているのか、日本の国会は相変わらずの「小沢問題」で駆け引きを続けている。市場は「過度な変動や無秩序な動き」を見せていない時にポジションを積み上げる習性がある。日本の政治家が「過度な変動や無秩序な動き」を見せない市場に安心して「小沢問題ごっこ」にうつつを抜かしていると、ポジションが積み上がった市場から大きなしっぺ返しを食らうことになりかねない。

小動きだったのは日本株も同じ。日経平均株価は一時前日比100円以上の上昇を見せたが、結局は前日比14円高の9,403円と僅かな上昇に留まった。日経平均株価は上昇したものの、逆にTopixは前日比で1.95下落。日経平均株価以外全ての株価指数が下落したところにも、日本の株式市場の軟調さが滲み出ている。

低迷する日本の株式市場を尻目に、アジア諸国の株式市場は軒並み上昇。インドの株価指数が2%を超える上昇を見せたのを筆頭に、香港、タイ、インドネシア、シンガポール…、日本以外全ての株式市場が上昇。今年度の騰落率競争で日本と最下位を争っていた中国上海市場もここに来て反転上昇、一気に日本株を置き去りにした格好。「量的緩和」によって生み出された投機資金は、動きが鈍くなった「円」に見切りをつけ、動きの軽い新興国株式市場に向かい始めたようだ。為替市場では「独り勝ち」を続ける日本だが、株式市場では遂に日本の「独り負け市場」となった。

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近藤駿介

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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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