「平和ボケ思考」日本と、市場との認識乖離に危機感を抱くFRB

FOMC議事録に雇用統計、米中首脳会談と今週もイベント盛沢山だったが、米国によるシリア空爆によってほとんどが覆われてしまった。

◆ 「低リスク通貨円が買われた」という「平和ボケ思考」
そうした中で円が主要通貨に対して買われたことについて、日本経済新聞は「国際情勢への懸念が強まり、投資家心理が悪化。『低リスク通貨』とされる円が主要通貨に対して買われた」と報じているが、こうした見方は短絡的だといえる。

シリア空爆によってテロの危険は増すが、シリアが米国に反撃するわけではない。ようするに地政学的リスクは限定的だといえる。

これに対して懸念されている米国による北朝鮮軍事介入が現実のものになれば、在日米軍基地に対する反撃がある可能性がある。つまり、日本に影響が及ぶ可能性があるということ。

こうした状況を考える、地政学的リスクを避けようとする投資家が、最も地政学的リスクが高いといえる国の通貨を「低リスク通貨」とみなすという見方は合理的なものなのだろうか。厳しい見方をすれば、こうした見方は「平和ボケ」といえる。

一方、米国のシリア空爆によって原油価格が上昇するという見方もあるが、シリアの原油生産量は以前の10分の1の水準まで低下しており、現実的には原油価格に及ぼす影響は限定的だといえる。

シリア空爆が北朝鮮の暴走を助長する要因になることが最も懸念されること。このように考えると韓国と日本が足下ではもっとも「地政学リスクが高い地域」だといえる。

◆ 「根拠なき熱狂」よりも直接的な警鐘を鳴らしたFOMC
週末のシリア空爆の陰に隠れた格好になったが、注目するべきは3月FOMCの議事録。

「議事録では『一部の参加者は株価に関して、標準的なバリュエーションの指標と比較して非常に高い水準と捉えた』としたほか、『新興市場株や高利回り社債、商業用不動産といった他のリスク資産の価格もこの数カ月に顕著に上昇している』との認識も示した」(Bloomberg)

FRBが株式市場に警鐘を鳴らすのは1996年12月に当時のグリーンスパンFRB議長の「根拠なき熱狂」以来ともいえることで、株式市場は敏感に反応した。しかし、「根拠なき熱狂」というグリーンスパン元FRB議長が放った警告を株式市場がほとんど無視する格好となったのも歴史的事実。

そのような経験もあってか、今回の「標準的なバリュエーションの指標と比較して非常に高い水準と捉えた」という表現は、グリーンスパン元FRB議長の「根拠なき熱狂」という抒情的表現と比較してより直接的なものになっている印象。


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