「借金大国日本」を煽る有識者が語る北朝鮮ミサイル上空通過で円が買われる理由

北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過した29日に為替が円高に振れたことで、日本上空をミサイル通過でも円がなお資金逃避先である理由が議論になっている。

「その中心は日本の外貨資産の規模だ。これは投資家の目には日本が地理的に平壌に近いことを上回る要素で、状況が緊迫化すれば資金は本国に引き揚げられる可能性があるからだ。そうなれば円の上昇を促す」(Bloomberg「日本上空をミサイル通過でも円がなお資金逃避先である理由とは」

メディアのコメンテーター達がまず最初に挙げる理由は、日本が「世界最大の債権国だ」というもの。

確かに昨年末時点での日本の対外純資産は349兆1120億円であり、「26年連続で世界最大の債権国」となっている。

面白いことは、「平時」に国債と借入金などの残高を合計した「国の借金」が1078兆9664億円(2017年6月末時点)で「国民1人当たりの借金は約851万円」と日本の「負債」ばかりを強調する人達が、「有事」の時には「日本は世界最大の債権国だ」と「資産(純資産)」を持ち出して説明しようとするところ。「平時」に彼らが、日本が「26年連続で世界最大の債権国」でることにふれることはほとんどない。

中でも気になったのは、東日本大震災直後に円が急騰し、一時75円台を付けたのも日本が「世界最大の債権国」であったことから、復興のために海外資産を売却して円に換える可能性が高かったからだという説明を加えるコメンテーターまで出てきていること。

こうした説明は、現実の世の中を知らずに教科書次元で物事を解説しようとする有識者の典型的な説明である。

東日本大震災時と今回では、イベントが起きるまでの金融市場環境が全く異なっている。従って、イベント後の動きが類似しているという理由で原因が同じであるという分析にはほとんど価値はない。

東日本大震災直後に円が急騰したのは、それを誘発するガスが市場に充満していたからである。これに対して足元の金融市場にはそのようなガスは充満していない。

東日本大震災発生時に円の急騰をもたらした環境がどのようなものであったのか、そしてどのようなメカニズムで円が急騰したのかについて当時機関投資家向けに書いたコラムをオンラインサロン「近藤駿介 実践!マーケット・エコノミー道場」で公開しますので、興味のある方は是非オンラインサロンに参加の上ご覧ください。
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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