明暗を分けた井上尚弥とロマゴン ~ そしてビッグマッチがなくなった

さすが井上尚弥。内山高志、山中慎介という日本を代表するチャンピョンがまさかの敗北を喫するなかで米国デビュー戦をTKOで飾った。

勝つだけでなく印象に残る勝ち方を求めらる米国での試合だったうえに、実力に差があったことでやや強引さは否めなかったが、ストレートのようなジャブとボディーブローの破壊力を存分に見せ付けて挑戦者の心をへし折った。

井上尚弥快勝を受けてメインイベントに登場したのはパウンドフォーパウンド(Pound for pound:PFP) 1位のローマン・ゴンザレス。3月に僅差、疑惑の判定でタイトルを失ったリターンマッチに登場し王座返り咲きを目指したが結果は4回衝撃のKO負け。

4階級制覇を達成し30歳になったロマゴンは若い頃の精悍さが影を潜め、見た目にもふっくらしやや太目の印象。

やや太目になったロマゴンの試合は、自分よりも体格で勝る相手にプレッシャーをがけることも、前の試合で全勝記録を止められた相手を委縮させることもままならず、逆にプレッシャーをかけられ受け身に回る展開のなかでカウンターを食らって大の字に。往年のロマゴンを知るファンとしては一抹の寂しさを感じる結末になった。

井上尚弥とロマゴンの違いは、相手の前進を食い止めるジャブ。パワーと回転数で打ち合いを制していくというロマゴンのスタイルでは、階級的な限界を突破することは難しいことを見せ付けられたような試合になった。

ボクシングファンとして残念なことは、井上尚弥 vs ローマン・ゴンザレスという夢の対決が消えたこと。今回の試合内容を見る限り、実現していたらかなりの確率で井上尚弥が勝っただろうが、興行的にはロマゴンが王座に返り咲いて夢の対決が実現した方が盛り上がったことは確実。

井上尚弥にとって痛手なのはロマゴンとのビッグマッチが流れることで多額のファイトマネーと名声を得る機会を逃すことになったこと。米国デビュー戦となった今回の一戦のファイトマネーは約1970万円。PFP1位のロマゴンは約6480万円。ちなみに8月26日に行われたメイウェザー vs マクレガーのPPVボーナスを除いたファイトマネーは、メイウェザー1億ドル、マクレガー3000万ドル。ボクシング興業の本場米国でも中重量級に比較して軽量級のファイトマネーは格段に安いのが現実。

注目されるのは井上尚弥の今後。S・フライ級に留まるのかバンタム級に階級を上げるのか。常識的にはローマン・ゴンザレスが完敗しビッグマッチが流れたいま、井上尚弥にはS・フライ級に留まる理由は乏しくなったことから次戦はバンタム級でということになるが、米国進出を果たした今後はどちらの階級の方がビッグマッチが組めるかが階級を決める大きな要素となりそうだ。
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