「トランプ減税に」に反応し始めた経済 ~ ハト派寄りになったFRBと取り残される日本

1月20日にトランプ大統領就任1周年を控えた19日の米国株式市場は、つなぎ予算が移民政策を巡る与野党の対立などで成立する見込みが立たないという政治的不透明感が高まる中で、S&P500が史上最高値を更新するなど堅調な展開を見せた。

政治的混乱が高まる中で株式市場を支えているのは、昨年末に成立した「トランプ減税」の目玉の一つである「レパトリ減税」に企業が国内投資と雇用増、賃上げという形で反応し始めたこと。

「レパトリ減税」から最も恩恵を受ける企業だといわれていたアップルが17日に300億ドルの米国内投資と2万人の新規雇用を表明したのを始め、「地政学リスク」の高まりから恩恵を受けているボーイングが慈善事業と従業員に3億ドルの投資を表明、その他AT&Tやウォルマート、ウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・アメリカなどが賃上げやボーナス支給を表明するなど、「トランプ減税」に呼応して雇用増や賃上げを決めた企業は100社以上に達したと報じられている。

政策の重要なところは、打ち出した政策に反応出来る主体が存在することだ。「トランプ減税」を打ち出してから1ヵ月も経たないうちに100社以上が減税政策に反応したというところに米国経済の健全性が表れているといえる。

ここが、政策ではなく総理が財界に3%の賃上げのお願い行脚をするという極めて日本的な手法で賃上げを目指しながら満足する回答を得られない日本との最大の相違だといえる。

「トランプ減税」に多くの企業が敏感に反応したことで株価が史上最高値を更新する一方、債券市場ではインフレ期待が高まったことで長期ゾーンを中心に金利が上昇し、10年国債は3年ぶりの水準となる2.6%台となっている。

米国株が史上最高値を更新し、長期金利が上昇基調を見せ始める一方、為替市場でドルは弱含んでいる。週末のドル指数は90.49と、FRBによるテーパリング(金融緩和規模縮小)が始まりドルが上昇基調を見せていた2014年1月以来4年ぶりの水準まで下落してきている。

FRBが利上げとバランスシート縮小という引締め的な政策を進めるなかでドル安傾向行が顕著になるというのは、FRBの利上げに伴う日米金利差拡大による「ドル高・円安」を期待していた日本の投資家には期待外れともいえる。

「トランプ減税」の柱の一つが海外に留保されている利益の国内還流を促す「レパトリ減税」である。これによって海外に留保されていた利益が米国に還流することで為替市場ではドル高活力が高まると見られていた。

しかし、米国企業が「レパトリ減税」に反応し始めたにもかかわらず、為替市場でドルは弱含みで推移している。それは・・・

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