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基準を失った世界と打つ手を失った日本

7月のFOMCでの25bp利下げという大きなイベントを通過して一旦市場の関心がファンダメンタルズから離れるタイミングを狙ったかのように、トランプ大統領が中国に対して攻勢に出た。

FOMC直後の1日に突如3000億ドル相当の中国製品に対して10%の追加関税を課すという「追加関税第4弾」を発表したのに続いて、5日に中国を為替監視国にすることを発表し、米中貿易交渉進展に淡い期待を抱いていた市場に冷水を浴びせた。

市場が中国の為替監視国指定に驚いたのは、4月中旬と10月中旬の年2回公表される半期為替報告書に従って指定される通例を破ったタイミングでの指定となったことに加え、 (1)対米貿易黒字年間200億ドル以上 (2)経常黒字GDP比2%以上 (3) 為替介入による外貨購入が1年で6カ月以上かつGDPの2%以上、という条件3条件全てを満たすという為替監視国の指定の慣例を破り「対米貿易黒字年間200億ドル以上」という一つの条件しか当てはまらない中国を為替監視国に指定したこと。

こうしたトランプ政権の動きに中国は現安容認で対抗する姿勢を示した。5日には中国人民銀行は人民元の基準値を1ドル=6.9225元に設定し、10年ぶりの1ドル=7元台を容認した。その後も人民銀行は元安の動きに追随するように基準値を元安に設定し、12日の基準値は1ドル=7.0211元と、7月末の基準値1ドル=6.8841ドルから2%の元安水準となっている。

2015年8月の人民元切下げ時には3日で約4.6%元安となったことと比較すると今回の元安誘導は2%程度にとどまっており、切下げ幅としてはまだ小幅に留まっているといえる。仮に中国が2015年8月と同程度の元安を目指しているとしたら、基準値は1ドル=7.2元になる計算になる。

(中略)

ここにきて世界は明確な基準を失い始めたようだ。
「基準が失われ始めた世界」と「打つ手のない日本」。暫くは市場の混乱が続く可能性を考えておいた方がよさそうだ。


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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
ブログをご覧いただきありがとうございます。
ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

近藤駿介 実践!マーケット・エコノミー道場

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著書

1989年12月29日、日経平均3万8915円~元野村投信のファンドマネージャーが明かすバブル崩壊の真実

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