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岸田総理は持っている??~ 望外の勝利をおさめた自民党と惨敗を喫した党

「第49回衆院選は1日、全議席が確定した。自民党は追加公認を含め261議席を獲得し、国会の安定運営に必要な絶対安定多数を単独で確保した」(1日付日経電子版「自民単独で絶対安定多数 立民は議席減、共闘不発」

31日に行われた第49回衆院選で自民党は実質的大勝利をおさめた。

単独過半数を取れるかどうかという厳しい情勢が伝えられる中での戦いを強いられた今回の総選挙だったが、蓋を開けて見れば過半数どころか単独安定多数確保した。議員数こそ公示前の276から261へと15議席減らしたが、実質大勝利。

自民党と共に大勝利をおさめたのが岸田総理である。逆風の中で単独絶対安定多数を確保し党内基盤を固めると同時に、甘利幹事長に引導を渡すことでAAAの一画を葬ることにも成功。

自民党大勝利の陰で大敗を喫したのは立憲民主党。自民党に逆風が吹きつける中、野党共闘で候補者一本化に成功したものの結果は議席110から96に減らす惨敗。共闘相手の共産党も議席数を12から10に減らし、立憲民主党と共産党の共闘に対して国民の反発が強かったことが浮き彫りになった。

自民党で閣僚経験者を始め何人かの長老が議席を失い多少なりとも若返りが進み顔触れが変わったことを考えると、立憲民主党や共産党などがこの先もこれまでと同じ顔ぶれで戦うのはほぼ不可能だといえる。問題は新たな看板になるような人材がいるかどうか。

10日に臨時国会が召集され第101代岸田内閣総理大臣が誕生する見通し。それによって第100代岸田総理の在職期間は38日間で終わることになる。同時にそれは戦後直後の東久邇宮内閣の在職日数54日間という最短内閣の記録を大きく更新し歴代最短内閣という歴史を塗り替えるということでもある。総理就任から解散まで最短、解散から東京開票迄最短という最短記録のうえに作られたこの記録は、現在の内閣制度が続く限りこの記録は塗り替えられる可能性の低い不倒の記録。岸田総理はまたしても記録を作ることになった。岸田総理は見た目とは違って持っている人なのかもしれない。

第101代岸田総理の注目点は、岸田総理の本質がこれまでの「真面目そうで面白みのない政治家」という印象が変わらないのか、それともゴルバチョフ書記長のように権力を握るまでの「仮面」を被った策士で党内基盤を強化できた今後は豹変するかという点。後者の確率は10%程度かもしれないが、個人的には後者であって欲しいと願っている。果たして結果は…。

<参考記事> 岸田総理は「執念深いエリート」…次なる狙いは「安倍・麻生への逆襲」か?

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近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

著書

202X 金融資産消滅

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