言いたいことを言い続ける野田総理と日本経済新聞へ~責任を伴うことを忘れてもらっては困ります

「政治家なのだから言いたいことがあれば言えばよい。ただ、それには責任を伴うことを忘れてもらっては困る」

21日付日本経済新聞は、「造反には毅然と対処せよ」という「小沢一郎元代表を支持する議員らは消費増税に反対する姿勢を変えていない」ことを激しく非難する社説を掲載した。

一方、消費増税法案の今国会成立に「政治生命を賭ける」と強調し続けてきた野田首相。その期限となった21日にとったのは、「衆院は21日午後の本会議で、今国会の会期を79日間延長させる与党側の提案について採決し、民主党などの賛成多数で議決した。参院が否決した場合でも、規定で衆院の議決が優先するため、9月8日までの延長が確定した」。

「不退転の決意」だの、「政治生命を賭ける」だの、これまで散々「言いたいこと」を無責任に発言し続けて来た野田総理。「責任を伴うこと」を忘れていなければ、「毅然と」消費増税法案を廃案にし、辞任するなり「対処」をするところだが、国会の会期延長で「責任を伴うこと」は先送りした格好。「79日の会期の延長」は、「言いたいことを無責任に言い続けてきた総理の延命」でしかない。

「シロアリ発言」など、何度も「責任を伴うこと」など都合よく忘れて来た総理の「責任」を追及することなく、マニフェストを反故にする消費増税に反対を言い続ける「小沢一郎元代表を支持する議員ら」に「責任を伴うことを忘れてもらっては困る」という日本経済新聞の言い草には、呆れるばかり。

消費増税法案に関して日本を代表する経済紙を自認する新聞の報道内容は、少し前まで繰り返していた「政局よりも大局」というスローガンを忘れてしまったかのように、「造反議員が何人でるか」といった類の「政局」の話ばかりである。「造反には毅然と対処せよ」という社説でも「衆院での関連法案採決の際、民主党からどれだけの造反者が出るかが政局の次の焦点だ」と、「政局」を前面に押し出す報道姿勢を見せている。日本を代表する経済紙を自認するこの新聞の目指している報道の在り方は、所詮「経済報道は一流、政治報道は二流」といったところなのかもしれない。

この新聞の本質は、下記の記事を新聞紙面で報じていないところに現れている。

「超党派の国会議員でつくる活字文化議員連盟(会長・山岡賢次前国家公安委員長)は20日付で、消費税が引き上げられる場合、新聞・書籍には軽減税率を適用し、現行税率を維持するよう求める声明を発表した。国会で消費増税を含む社会保障と税の一体改革関連法案が議論されていることを踏まえたものだ。
声明は『新聞・書籍の公共性は極めて高い。新聞・書籍に対する消費税率引き上げは、国民の活字離れを加速させる』と危機感を示した上で、『日本の文化と民主主義の基盤を守るため、新聞および出版物の消費税率引き上げには断固として反対し、現行税率の維持を求める』とした」

この記事は、日本の大手新聞社がこぞって消費増税を強烈に支持する影で、「新聞および出版物の消費税率引き上げには断固反対し、現行税率の維持を求める」という、国民をバカにしたような姑息な行動をしていることを明らかにするもの。「国民の活字離れを加速させる」のは、こうした都合の悪い記事を隠蔽することによって、新聞報道に対する信頼が低下しているからである。

こうした事実を紙面で報道しないということは、「新聞・書籍の公共性は極めて高い」という自らの主張を否定するもの。都合の悪い事実を報道しないところに「公共性」などは存在しない。自ら、自らの「公共性」を否定する新聞に、現行税率を維持させる合理性はない。現行税率を維持したいのであれば、消費増税に反対するべきであるし、「公共性」を維持して現行税率を維持したいのであれば、都合の悪い記事を隠蔽するような行為をやめるべきである。再販規制や独禁法などで守られている自分たちだけは、消費増税の悪影響を受けないことを前提にした新聞社による、消費増税推進論に何の説得力はない。

「マスコミなのだから言いたいことがあれば言えばよい。ただ、それには責任を伴うことを忘れてもらっては困る」
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