「成長と雇用」重視に舵を切る国際社会の中の「まぬけでありがたい国」日本~「総理の座を失うのが怖い」野田内閣の「バカの壁」

「成長は財政規律が存在して初めて固く根を張ることができる。ただ、財政規律は成長と雇用創出があって初めて維持することができる」

22日、ローマで行われた独仏伊スペインの4カ国首脳会談後、モンティ伊首相は共同記者会見でこのように述べた。

「財政規律」を重んじるメルケル独首相も、「3カ国首脳が表明した、EUのGDP1%相当を新たに投資など成長支援に割り当てる案に全面的に同意する」と言明。「われわれが必要としている、真意のあるシグナルだ」と語り、「財政規律は成長と雇用創出があって初めて維持することができる」とする認識をユーロ圏主要4か国が共有したことを表明した。

「成長計画の資金源」など、その実現性にはまだ疑問が残るものの、ソブリン危機の震源地であるユーロ諸国は、「成長と雇用創出」を「財政規律」より優先する方向に舵を切ることを宣言した。

「成長計画の資金源」が定まらない段階で、「成長と雇用創出」を「財政規律」より優先する方向に舵を切ったユーロ。それに対して、「成長と雇用創出」という「成長計画」の議論が全くなされない中で「財政規律の資金源確保」に猪突猛進する野田内閣。

就任直後から「未来のために、犠牲を分かち合ってほしい」と国民に訴えかけ、付加価値税の引上げなど3兆円を超える規模の財政再建策や規制緩和策を矢継ぎ早に打ち出し、日本国内で緊縮財政による財政再建を目指す野田総理の盟友の如き報じられて来たモンティ伊首相。

しかし、 「票を失うのが怖い政治家達がいない方が、改革が進む」と表明して来た著名な経済学者である民間人モンティ伊首相は、日本で「総理の座を失うのが怖い政治家」が無謀な政策から方針転換できないのを尻目に「君子豹変」、現実路線に舵を切った。もはやモンティ伊首相は、緊縮財政による財政再建を目指す野田総理の盟友でも何でもない。

先日のG20に続いて、消費増税法案の今国会中の成立に「政治生命を懸ける」とリキみかえる経済音痴総理が、世界の首脳の中で完全な「四面楚歌」状態になっていることが明らかになった。

主要国の中で唯一、「成長と雇用創出」を犠牲にしてでも消費増税による財政再建に突き進む日本。IMFやユーロ各国は、日本を、消費増税による税収増をユーロ圏の「成長計画の資金源」に回してくれる「まぬけでありがたい国」として奉り、経済音痴内閣の経済政策に対して支持を表明し続けるのだろう。

与野党が合意しなければ「緊縮財政」になってしまうという「財政の崖」問題を抱える米国に対して、与野党が「談合」までして消費増税法案の成立を謀り、政治が自ら「財政の壁」を作り出す日本。G20やユーロ圏4か国首脳会談で国際社会が協調に向かう姿勢を強める中、ユーロ圏とだけでなく、米国とも政策不一致を鮮明にして孤立化を深めて行く日本。

米国では「財政の崖」、「金融の崖」の経済への悪影響が懸念されているが、日本では野田内閣の「バカの壁」が日本経済復活の最大の障壁となっている。
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