「ローカル化する政治」と「グローバル化する経済」

参院選での「惨敗」を受けての菅首相の暗い表情は、「元気な日本を復活させる。」というキャッチコピーを掲げた民主党のポスターの前で、より目立ってしまったようだ。選挙の責任者である枝野幹事長の表情はさらに硬く、顔色も土気色で、事業仕訳責任者の行政刷新担当大臣として連日メディアで自信満々の表情で舌鋒鋭くコメントしていたことが信じられないほどの変わり様だ。
暗いムードの中で、唯一晴れ晴れとした表情を見せていたのが、「1番じゃなきゃ駄目ですか?」という迷言とは裏腹に、全候補者中最高の171万票を獲得して当選した蓮舫行政刷新担当大臣。「1番」の威力を見せ付け、今や民主党の顔としてメディアに引っ張りダコ。行政刷新担当大臣から幹事長に昇進した枝野幹事長と完全に明暗を分けた格好だ。

元有名人候補であった蓮舫議員は、事業仕訳という「劇場型政治」の恩恵を受け最高得票を得ることに成功した。しかし、各党が「客寄せパンダ」として相次いで擁立した有名人候補者は総じて苦戦。開票と同時に「当選確実」が打たれた谷亮子でさえ得票は35万票余と、立候補直後に100万票を獲得するという予想があった割には低調な結果に終わった。谷亮子がこの程度だから、他の「昔の名前で出ています」候補者はほぼ全滅。(元)有名人を擁立すれば比例代表で当選者を増やせるという政党の身勝手な論理と、政党票と立候補者票の合算で当選者を決定する参院選の適当な比例代表制を有権者が否定した格好。
国政選挙がメディアを利用した「劇場型選挙」という色彩を強める中で、「昔の名前で出ています」候補者の殆どを討ち死に追い込んだ今回の参院選は、政党と有権者の間に意識の差があることを白日の下に晒すと同時に、有権者の良識が国政選挙の堕落を防いだという点で有意義な結果であった。

今回の参院選に限らないが、当選者のコメントでいつも気になるのが、「ここ○●県を元気にすることが、日本全体を元気にする」という地元を過度に重視する類の発言。どうして根拠もなく「○●県が元気になること」が「日本が元気になること」だと言えるのだろうか。全くもって理解不能かつ意味不明。
こうした発言は、国会議員の視線が内向き、ローカル化していることの証左だ。どの地域から選ばれようとも、国会議員の仕事は国政であり、「○●県を元気にすること」ではない。こうした「ローカル化する政治」と「グローバル化して行く経済」という矛盾が、この先の国際経済の大きな障害となりそうだ。


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