どんな「結果を出す」ことを目指した内閣改造なのか?

「結果を出せるしっかりした体制を速やかに整える必要がある」(9日付日経電子版)

これまで「決められる政治」を標榜し、必ずしも国民の望まない「結果」を出し続けて来た安倍総理がどんな「結果」を求めて内閣改造を行おうとしているのか、それが問題。

「反省」という言葉を口にしても「何を反省しているのか」については一切触れず、「結果」を口にしても「どんな結果を求めているのか」を全く説明しようとしない安倍総理。こうしたところが安倍総理と安倍政権の本質的な問題点であり、国民の信頼を失った原因である。

安倍総理の求める「結果」が、支持率が低くなるなかで憲法改正を発議し、森友学園問題や加計学園問題に対する国民の関心を薄れさせるというものだとしたら、「結果を出せる体制を整える」のはそれは至難の業。

都議会選挙の結果は、多くの有権者が「あんな人たちに政権を任せるわけにはいかない」と感じていることを証明するものなのだから。

国民が安倍内閣に求めていることは、総理と政権が正直になることで、安倍総理の求める「結果」を出すことではないという点を認識することが信頼を取り戻す第一歩のはずである。

「30」未達 ~「歴史的偉業」と「歴史的大敗」

藤井4段のデビューからの連勝が「30」で止まったが、29連勝は輝きを失うことのない「永遠に不滅です」と言える立派な記録。

一方、都議会議員選で予想をはるかに上回る歴史的大敗を喫し「30」議席にも届かなかった自民党。29連勝しても謙虚な姿勢を貫いた藤井4段に対して、主要国政選挙に4連勝したことで傲慢不遜な態度をとり続けた安倍総理との差が出た格好。

「他の政権よりよさそう」という消極的理由で支持されて来たことの弱さを露呈した。相手が民進党であれば楽勝だったかもしれないが、有権者に「安倍政権よりよさそう」と映った小池都知事の登場により風向きが変わっていることを軽視したことが敗因の一つ。

絶叫議員や資質に欠ける防衛相などが足を引っ張ったのは事実だが、支持率が落ちて来ていた根本的な原因は森友学園問題や加計問題など安倍総理自身の問題。こうしたことを無視して街頭演説で起きた「帰れコール」に対して一部の政党の活動だと切り捨てようとした不遜な態度もダメ押しになった。

今後の注目点は「安倍政権よりよさそう」な政党が存在しない国政で安倍総理が反省するかどうか。

同時に安倍自民党同様に都議選の敗者だった民進党が自民党の歴史的大敗を他山の石として反省、自らが抱えている疑念を晴らす事で国政に対する信頼を取り戻そうと努力するかも注目だ。

多くの有権者に「安倍政権よりダメそう」だと思われている民進党が厳しくヒステリックに安倍総理を追求しても、都議選ほど盛り上がらない可能性は高いのだから。

「資質を欠いた防衛相」が35回繰り返した「誤解」

「私としては、防衛省、自衛隊、防衛大臣としてお願いするという意図は全くなく、誤解を招きかねない発言であり、撤回をしたということであります」

「誤解」という言葉を35回も使い、問題を「防衛大臣としての資質」から「真意が伝わらない表現を使ったこと」にすり替えようと必死に弁明を繰り返す稲田防衛相。

しかし、防衛大臣は国家存亡に関わる極めて重要な指示を自衛隊に出す立場にある。こうした立場にある防衛大臣に必要な資質は「誤解を招きかねない表現をせずに明確な指示を出せる能力を有していること」のはずである。

「誤解を招きかねない発言」を撤回することで逃れられると考えている時点で「防衛大臣の資質に欠ける」ことに気付かないことが「防衛大臣の資質に欠ける」証明。

どのように弁解しようとも「防衛大臣の資質に欠ける」という事実を覆すことは出来ないことに、総理とご本人はいつ気付くのだろうか。

誤解しようもない稲田防衛相発言 ~ 安倍総理に忍び寄る「女難の相」

「誤解を招きかねない発言があった。撤回したい」。

稲田防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたいと、このように思っているところだ」という、自衛隊の政治利用で行政の中立性を逸脱したとも受け取られかねない発言についてこのように述べた。

しかし、ここまで行くと「誤解を招きかねない発言」ではなく「誤解しようもない完全なOUT!な発言」。「自衛隊としてもお願いしたい」という主旨の発言を弁護士でもある大臣が口にするのは信じられないこと。辞任どころか即刻罷免に値するもの。

加計問題に関する安倍総理の辻褄の合わない発言といい、国会を強行閉会したことでて気持ちが緩んだのか、国会閉幕後連日問題発言が飛び出し、英国の歴史家、思想家ジョン・アクトンが200年前に示した「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」という格言が今でも通じることを実証する格好になっている。

日本政治の悲しいことは、野党第一党の党首が幾ら厳しく批判しても全く同調する気持ちにならないところ。こうした状況が安倍政権を支える大きな原動力になっている。

野党第一党が政権交代を目指すのであれば、眉間にしわを寄せて安倍政権を厳しく追及するパフォーマンスを繰り返すより先に、自らの疑惑についても説明責任を果たし国民の信頼を取り戻す姿勢を見せるのが先だ。今の党首と幹事長のコンビである限り、安倍政権がいくら失点をしても民進党に対する支持率が回復することは望み薄である。

敵対する野党の女性党首からの批判などどこ吹く風と余裕をもって聞き流せる安倍総理も、身内の女性には苦しんでいる。

夫人の自由奔放な行動に振り回され家庭内別居に追い込まれているという噂を立てられている安倍総理。そんな中、自民党を飛び出した女性都知事によって都議会選挙で苦戦を強いられていることもあって国会を強行閉会にしたものの、直後に魔の二回生女性議員のパワハラ発言が明らかになり、さらに追い打ちをかけるように重用している防衛大臣のトンデモ発言に悩まされる結果となった。

弱い野党のおかげで「我が世の春」を謳歌しているように見える安倍総理。「女性活躍社会」を掲げている安倍総理が、身内の女性の言動に苦しめられているのは皮肉なことだ。野党に支持率を奪われる可能性は依然として見えてこないが、身内の女性の言動に足元をすくわれる「女難の相」は出始めているようだ。


「いいオタク輩出」で「男子御三家」に復活?

「『いいオタク』 を輩出してきた武蔵。異色校長による復活の序曲が響き始めている」(24日付日経電子版 ~ いいオタク輩出 「男子御三家」武蔵、復活の序曲

久しぶりに母校に対する好意的な記事が掲載された。これまで嫌というほど「御三家の落ちこぼれ」という印象操作をする記事を見せられ「武蔵の落ちこぼれ」だった小生も悔しく思っていたが。

「では武蔵とはどんな学校なのか。1922年、日本初の私立7年制高校として誕生した。旧制高校時代のOBでは元首相の宮沢喜一氏が有名だ。『学問の自由』を掲げ、『自ら調べて自ら考える力』 の育成に取り組んできた。現在も武蔵は『考える生徒』を積極的に受け入れるように工夫している」(同日経電子版)

記事内で紹介されている「自ら調べて自ら考える力」というのは母校が掲げている「三理想」の一つ。小生も良くも悪くも母校の校風の影響を強く受けている。サラリーマンには向かない性格になってしまったのもその成果(副作用)。

武蔵中学に入学した1970年の部活動紹介で「太陽観測部」にも行き、天体望遠鏡を覗かせて貰った記憶はある。当時との大きな違いは中庭にいたのはヤギではなく中核派(革マル派だったかも)だったこと。

因みに、東大総長の五神氏、テレビで活躍している臨床心理士の矢幡洋氏らは同級生。

「武蔵中学の入試問題は『開成と比べて難問奇問が多い』(進学塾関係者)といわれる」(同日経電子版)

以前、甥っ子が中学受験をする際に兄嫁が発した「武蔵の問題は真面目に受験勉強をする子にはリスクが高過ぎる」という発言はとても印象に残っている。奥様と一緒に武蔵の過去問を確認して、そのおかしさに大笑いしたこともあった。自分が受験した時も、柔軟な発想が出来ないと解けないような見たこともない問題が出た記憶がある。

個人的印象は母校は「地頭はいいが余り勉強するのが好きではない子」に最高の環境を提供できる学校の一つ。ようやく時代が母校に追い付いてきたのかもしれない。

母校が再評価してもらえるようになってきたのは嬉しいこと。しかし、母校の教育方針や価値自体が大きく変わったわけではない中で、「東大進学者数の回復」によって再評価される現実には、OBの一人として若干の違和感を覚えてしまうのも事実。「東大進学者数」に関わらず、母校の良さが評価されるような時代に向かうことを願うばかりだ。

近藤駿介

プロフィール

Author:近藤駿介
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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました。教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚をお伝えしていきたいと思います。

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